2024/06/01号 紫外線対策
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紫外線が体に及ぼす影響は、どれも私たちの老化を促すものばかり。シミ、シワ、たるみなど、年齢を重ねるにつれて増えるお肌の悩みにも紫外線の影響が大きく関係しています。
その他にも白内障やドライアイの原因になったり、体の免疫力を低下させることもあります。夏に向けてこれから対策していこう!と考えている人でも、梅雨の期間はくもりや雨の日が多くなるため紫外線に対する警戒心もゆるくなってしまいがち。
うっかり強めの紫外線を浴びてお肌トラブルを引き起こさないように、くもりや雨の日もしっかり紫外線対策することをおすすめします。 太陽から地上に届く光のエネルギーの種類は、波長の長い順に赤外線、可視光線、紫外線で、その割合は赤外線が42%、可視光線が52%、紫外線が6%です。
紫外線はさらに紫に近い側からUV-A、UV-B、UV-Cに分けられます。
・地上に届く紫外線の90%以上を占める
・天候に関係なく、常に地表に降り注いでいる
・エネルギーは弱いが、雲やガラス、衣服も透過する
・皮膚も透過して真皮まで達する
・地上に届く紫外線の10%未満
・雲やガラスには遮られやすく、皮膚の深部にもほとんど到達しない
・エネルギーが強く、サンバーン(真っ赤になるような日焼け)や皮膚がんの主原因になる
・紫外線の中ではもっとも有害
・オゾン層に吸収されるため、地上にはほとんど届かない
・人工的に作り出し、医療現場などで殺菌灯として使用されている*シミ・シワ・たるみ
シミは、紫外線を浴びることでメラニン(色素)をつくる色素細胞の遺伝子が変異し、メラニンが過剰に作られ続けた結果、蓄積したメラニンが表面に現れるものです。
シワやたるみは紫外線が肌の奥の真皮にまで達することで、真皮の中にある肌のハリや弾力を保つ繊維が切れたりゆるんだりしてしまい、肌が窪んできてしまいます。*免疫力の低下
皮膚から侵入しようとする細菌やウイルス、化学物質などを感知するセンサーの役割をもつ細胞(ランゲルハンス細胞)が紫外線を浴びることで傷つき、うまく機能できなくなることがあります。
その結果、免疫力が低下し体調を崩しやすくなります。*皮膚がんのリスク
大量の紫外線を浴びると傷ついた遺伝子の修復が追いつかず、完全に治らなかったり正しく修復されずに遺伝子のプログラムが間違って書きかえられてしまうことがあります。*白内障の進行
白内障は、水晶体に含まれるタンパク質の変性や水分量に変化が起き、白く濁りが生じる目の老化現象ですが、長期間にわたって浴びた紫外線の影響は白内障を加速させる危険性があります。太陽紫外線は波長が短く、大気を通過する間にさまざまな分子や雲などに反射・散乱されながら地球に届いています。
そのため、私たちは太陽の方向からだけでなく、さまざまな方向から飛んでくる散乱光に対する防御が必要になってきます。*日焼け止め選びのめやす*
★ SPF(Sun Protection Factor)・・・
日焼けを起こす紫外線(UV-B)を防ぐ指標。
SPF1の効果は約20分前後といわれているので、SPF値が高いほど紫外線を防ぐ効果が高まる。★PA(Protection grade of UVA)・・・
紫外線(UV-A)を防ぐ効果を表し、+の数によって4段階で表示。
「++++」は一番効果が高い。